カンダチメ史學手習

kandachime11の日本史関係のブログ。博物館などいろいろ。

博物館見学のキホン

職場で「博物館が好きな人」という扱いを受けている今日この頃なのだが、先日、博物館に行ったことがないという偉い人*1に博物館の楽しみ方について御下問されたので、奉答したことをここにまとめることにする。

 

  •  特別展と平常展
  • マナー
  • 順路
  • 音声ガイド
  • 何を観たらいいかわからないとき
  • 独断と偏見で選んだお勧め博物館(関東圏のみ)

 

そもそも論として、博物館というのは、広義には美術館や動物園に水族館、更に科学館も含まれるのだが、どうも今回はその中でも人文系博物館についての御下問だったようなので、この点についてのみ言及することにする。

*1:聞けば、我々のような「シャイン」ではなく、「ヤクイン」という人種の人らしい。

続きを読む

昔、君がいた街に。

今週のお題「私のアイドル」

 

アイドルとは、「偶像」「崇拝される人や物」「あこがれの的」「熱狂的なファンをもつ人」を意味する英語(idol)に由来し、文化に応じて様々に定義される語である。

アイドル - Wikipedia

 

  • アイドルがいる人といない人
  •  昔、君がいた街に。

 

続きを読む

史学科を受験するということ

今週のお題「受験」

 

史学科に進みたいと言った友人は、中学時代数人いた。しかし蓋を開けてみると、実際に進学したのは私ひとりだった。

 

世の中に、史学科卒というのはそう多くないのかもしれない。そういうわけで、悩める受験生のために、史学科を受験して4年を過ごした自分の思い出をつらつら書いていきたい。

 

でも、あなたがマジな受験生なら、こんな駄文を読んでいないで勉強するなり寝るなりするべきである。

  • 史学科受験生へのふたつの批判
    • "実学重視"について
    • 高校の歴史が得意な生徒≠優秀な史学科学生説
  • 史学科に行かなくても歴史は学べる
  • 求めよ、さらば与えられん
    • 2018年1月27日追記

 

続きを読む

視力0.1とミュージアムグラス

金曜夜の東京国立博物館には、博物館に慣れたツワモノが訪れる……ように思う。

彼らはだいたいひとりで、音声ガイドを使い、あくまで礼儀正しく、そして時に展示物の裏に回るほどに貪欲に、展示を愉しんでいる。……そして、彼らの多くが持っているのが、このミュージアムグラス(とか、単眼鏡とかモノキュラー)と呼ばれるモノである。

私もこのミュージアムグラスを買って大満足した人間なので、その魅力についてちょっと書いておきたい。

 ちなみに私が持っているミュージアムグラスは、このVixen製のものである。

 

 

続きを読む

【レポート】特別展「仁和寺と御室派のみほとけ―天平と真言密教の名宝ー」

ninnaji2018.com

 

仁和寺と言えば、「阿」の字で4万もの死者を弔う僧侶や、石清水八幡宮の参拝に失敗したり、鼎が頭から抜けなくなって大変なことになったりする僧侶など、随筆にもやたら登場する名刹である。

 

  •  もっと「空海色」を出して良いのでは?
  • 親より憎い展示替え
  • 観音堂は絶対に観なくてはいけない(音声ガイド付きで)
  • ミュージアムグラスと曼荼羅
続きを読む

日本史好きの処世術的なまとめ

「大学で日本史を専攻したって何の役にも立たない」と再三言われたのに日本史を専攻し、学内では「日本史専攻なのに日本史に関わりない仕事をするなんて格好悪い」と耳にタコができるほど言われたのに、色々あって今エンジニアっぽい仕事をしている私の、日本史好きの処世術的なところ。

 

別にこういうことができるからといって、(もっと役立ちそうな学問を差し置いて)日本史を専攻したほうが就活に良いとかそういうことを言うつもりは全くないのだが、むしろ「考えなしに日本史を専攻した/趣味にしてしまった」人向けの記事のつもりである。

 

  •  普段の接し方
    • 歴史アレルギーの人に注意
    • 多くの人は歴史に興味なんてないし、全くわからない
    • 地域性の地雷
    • 明らかに間違った話をしていても、適当に受け流すべき
  • ちょっと応用
    • 地元の話をするとうける(ことが多い)
    • 自称「歴史好き」に対する対応

 

続きを読む